初めて精神科、心療内科、クリニックを受診する方へ【看護師が不安を解決します】

「精神科」「心療内科」「メンタルクリニック」「こころの〇〇」など、メンタルに関する相談ができる医療機関には、色々な種類がありますね。

眠れない、家族に勧められて、など理由は様々ですが、初めてメンタル系の受診をするのは不安が大きいのではないでしょうか。

私は、精神科に勤務して25年の看護師です。できるだけわかりやすく、お悩みや不安を解決できるように解説します。

病院を選ぶポイント、予約から受診までと持ち物など、初めての受診に大切なことをまとめてお伝えします。

目次

どこに行けばいいのか

通いやすさで選ぶ

精神科の治療は少し時間がかかります。

後で説明する、【自立支援医療】の関係もあって、一度通い始めると同じ病院に何度も足を運ぶことになります。

なので、通いやすいかどうか、はかなり重要!

バスや電車に乗るのか、家から行きやすいか、あるいは職場や学校からの帰り道にある、など、無理なく通える場所にあるかで考えてみると良いと思います。

病院の種類、違いは?

大きな病院から、個人のクリニックまで、メンタル系の医療機関も様々です。

最初の相談窓口として、どこが良いということはありません。「ここなら行けそう」と思える雰囲気を感じたなら、予約がとれるか聞いてみましょう。

ここでは、それぞれの特徴を簡単にお伝えします。

  • 大学病院:地域の精神科からの紹介で受診することが多い。専門医がいて、地域の精神科では難しい治療法を試すことができる場合もある。
  • 総合病院:1~2名の専門医と若い医師で診察をしている場合が多い。精神科は外来だけという場合もある。同じ病院で身体的な検査や治療も受けられるのもメリットのひとつ。
  • 精神科病院:精神科に特化した病院。熟練したスタッフが多く、外来、入院、デイケア、心理など治療に必要な部門が揃っていて、同じ病院で色々なケアを受けられるのもメリット。
  • メンタルクリニック:だいたいが外来のみ。心理士やソーシャルワーカーがいる、デイケア併設、独自の自費治療があるなど個性豊か。駅近などで比較的にアクセスが良い場所にあり、土日や夜遅くまで診察しているところもある。
  • 心療内科:ストレスが原因で身体に不調がある時に受診。胃腸の不調、心臓の動悸、身体の痛みなど。

参照:日本精神神経学会 精神科医療機関受診についてQ&A
   厚生労働省 心療内科

予約のしかた

まずは予約が必要

【予約】と聞くと気が重くて、それだけで受診するハードルが上がってしまいますよね。

予約の電話、苦手なんだよね…

という方はとても多いです。

まずは電話がつながったら、「初めてなんですけど、受診したいのですが…」と伝えてみてください。

みなさん最初はとても緊張して、不安な気持ちで電話をかけて来られるので、優しく対応してくれるはずです。

なぜ予約が必要なのか

精神科は病院でもクリニックでも、予約制のところが多いです。

特に、初めての方には色々なことを聞いて、困りごとの解決には何が必要なのか、医師は話をしながら診察をします。

これには、1時間くらいかかる場合もあります。なので予約が必要なのです。

予約しないと見てもらえないの?

対応は病院によって違いますが、予約がないと診察する時間がとれないので、お断りする場合もあると思います。

しっかりお話を聞いてから合うお薬を出さないと、万が一にでも具合が悪化しては大変です。

オンライン診療はおすすめしません

手軽に自宅で診察を受けられて、予約も簡単にとれるオンライン診療が増えています。

実際のところ、診察も初めてでも短時間なので楽といえば楽。でもおすすめしません。

一つの症状でも原因を探るには多くの情報が必要なのに、短時間で判断されるからです。

加えて、自費診療がとても高額であったり、トラブルがあっても同じ医師に相談ができなかったり。

特に初めての受診であれば、医師と面と向かってのリアルな診察を受けて欲しいです。

診察から薬局までの流れ

受診のときの持ち物

    • 健康保険証、マイナ保険証の方はマイナンバーカード
    • 持っていれば、お薬手帳
    • 初診代+薬代(5000円~8000円あれば安心)+交通費

    ※生活保護を受給されている方は、事前に担当ワーカーに医療券についての連絡、相談が必要です。

    診察では何を話すの?

    初めての診察、初対面の医師と何を話せばよいのかわかりませんよね。

    うまく言えなくても大丈夫。一番困っていることから話してみてください。あとは医師の質問に答えていけば大丈夫。「眠れないんです」「自然に涙が出るんです」とか、一言で大丈夫です。

    緊張して話ができなさそうだったら、簡単なメモで良いので話したかったことを紙に書いて渡しても良いですね。

    最初の診察では、例えばこんな話をします。

    • 困っていることを少しずつ聞いていきます。言いにくいことは無理に言わなくて良いです。
    • これまでにメンタル系の病院を受診したことがあるかは大切なのでたぶん聞きます。
    • 同伴のご家族がいれば、ご家族からも話を聞きます。
    • 次に診察に来れる日を聞いて、その日までの分のお薬を出します。

    他にも聞くこともあると思いますが、これだけのことを聞くだけでも結構時間がかかります。

    30分、1時間、と聞くとものすごく長い時間がかかるように思われると思いますが、話をしていると時間はあっという間に過ぎてしまいます。

    もし診察の途中で疲れを感じたら、遠慮なく医師へ伝えてくださいね。

    眠れない、食欲がないなどの時は気持ちも疲れている時です。話すだけでもとてもエネルギーを消耗することを医師は知っています。あなたのペースで、「ちょっと疲れました」と言っても大丈夫です。

    診察のあとは?

    診察を終えると、会計で支払いをして処方箋が出ます。

    処方箋は、その受診先の近くにある薬局に持っていくと安心です。

    家の近くなどの他の薬局だと、精神科の薬の中には在庫がない場合があり、取り寄せになってしまうからです。

    初めての場所で薬局の場所が分からないときは、病院の受付の方に聞くと近くの薬局の場所を教えてもらえます。

    薬を受け取ったら?

    お薬は、その日の夕方や寝る前から飲み始めることが多いです。

    薬剤師が薬の説明をするときに、いつから飲み始めるのかを聞くと安心ですね。

    お薬は、次の診察予約日までの分が出されます。1週間~4週間くらいが目安です。

    途中でお薬に不安があったら?

    お薬を飲んでみて、なにか不安なことがあったら、自分で判断してやめる前に医師か薬剤師に電話で良いので聞いてみてください。

    初めて飲むお薬なので、いつもと違う変化を感じることがあると思います。

    我慢して飲み続けるより、不安なことは早めに聞いてみることをおすすめします。

    自立支援医療とは

    自立支援医療とは、心身の治療のための通院の負担を軽減するための国の支援制度です。

    精神疾患はその対象となります。病院、クリニックのほかにも精神科の薬、精神科デイケア、精神科訪問看護なども対象です。

    区市町村の窓口(障がい福祉課、保健福祉課、障害課など)で手続きをしてから利用開始となります。

    病院、薬局などの通い先を手続きの前に決めておく必要があります。

    参照:厚生労働省 自立支援医療制度の概要

    まとめ

    精神科を受診するのは、わからないことが多くて不安だと思います。

    病院の医師、スタッフは不安な気持ちでいることを知っていますので、まずは話をしてみるだけ、という気持ちで受診をしてみてください。

    病院に行くと、病気だと決まってしまうのではと考えて怖い気持ちもあると思います。

    体の病気と同じで、具合が悪くなってから受診するよりも、早めに受診する方が治療の負担も軽くなります。

    まずは予約をしてみて、少しだけで良いので抱えているつらさを話してみて欲しいと願っています。

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