こんな時は精神科へ行ってみよう

こんにちは!精神科勤務歴20年、看護師のなおです。精神科についてお困りの方に役に立つ情報をお伝えしています。

これまでに精神科、心療内科、メンタルクリニックへ行ったことはありますか?

行ったことはないけど、行ってみようか迷うことありますよね。では、どんな時に受診するのが良いのでしょうか。お困りの方の中でも、こんなお悩みが多いんじゃないかと思う例を挙げて、まずはどこに相談に行くと良いのか、私の経験上のご提案をしていきたいと思います!

目次

眠れない

眠れないのって辛いですよね。

睡眠は身体にとっても脳にとっても必要不可欠。食べることと同じくらい健康でいるために欠かせません。

一晩眠れないとか、たまに眠れない日があるとか、眠れないと一言で言っても色々あると思います。

ここで言う眠れないは、次の様なことにあてはまるかになります。

疲れて眠りたいのに横になっても寝付けない日が続く

ヘトヘトだし、あんまり眠れていないし、今日は良く眠れるといいな、

そう思って横になっても寝付けない。目を閉じると色々考えてしまったり、今日あったことを思い出したり、過去の嫌なことを急に思い出してしまったり。

そんな日が続いているようなら黄色信号かも知れません。

寝なくちゃ、寝るぞ、今日こそは!でも眠れない

寝なくちゃ良くないのは分かってる、だから寝たいのに寝られなくてどうしたら良いか分からない。

枕を変えてみたり、アロマを使ってみたり、ストレッチしてみたり。

色々努力してみた、でも眠れない!

眠れないことが不安で、更に眠れなくなるという困ったループ。

自分で何とかしようとするより相談してみることをおススメします。

寝付けるけど、すぐに目が覚めて、そのまま朝になる

寝るのは眠れるんだけど、まだ夜中なのに目が覚めてしまう。

たまにあるのは仕方ないにしても、それが続くとかなり辛いですよね。

目が覚めてしまう原因には、音や光、スマホの通知、睡眠中に一時的に呼吸が止まっている、などもありますが、原因がはっきりしない場合もあります。

目が覚めても、また横になれば眠れる場合は心配ないのですが、一回目が覚めると朝まで眠れない場合は、それが続くと睡眠不足がたまって行ってしまいます。

思い当たる原因を除いてもやっぱり目が覚めてしまう時には、あまり我慢してしまうと自分でも気付かないうちに疲れがたまってしまうことがあるので、無理はせずに相談に行ってみましょう。

訳もなく気分が落ち込む

気分というものは、その時その時に応じて上がったり下がったりするものです。

人によって気分の上がり下がりの幅は違います。他の誰かと比べて、自分の気分が上がっているかどうか、テンションが高いかどうか、ではありません。比べるなら以前の自分だったらどうだったかを思い出してみて下さい。

楽しいことが楽しくない、好きなことが嬉しくない

楽しかったことや好きな食べ物、好きな相手など以前なら気分が上がるような場面でも、あんまり楽しめなくて気分が落ち込んでしまうのは、ちょっと心配です。

もちろん、嫌な事や辛い事があった後なら仕方ありません。

だけど、そういう出来事から時間が経っているのに全然楽しく感じられなかったり、特に嫌な事や辛い事がなかったのに、前と同じように楽しい、嬉しいなど気分が上がることがなくて、落ち込んでしまう時には、早めに医師へ相談しましょう。

訳もなく涙が出る

私も仕事や家族のストレスなどが溜まってしまうと、訳もなく涙が出てきてしまうことがあります。

感受性が豊かな方で、美しいものや嬉しいこと、悲しいことなどがあると涙が溢れてくる方もいらっしゃいます。これは素晴らしいことです。素直に感動できるって大切なことだと思います。

ここで言う涙は、何もない瞬間に急に泣きたくなって止められない涙です。

歩いている時、仕事の休憩中、家事の最中、寝ようとしている時、など緊張が一瞬緩んだときが起こりやすいように思います。

涙を流して泣くことにはストレスを緩和する効果があると言われています。泣ける映画がヒットするのも、そうした理由があるのかも知れません。

この働きが勝手に作動しているとしたら、自分で気付かないストレスが溢れそうになっているサインかも知れません。

ご飯を食べたくない、美味しくない

お腹の調子が悪くて食欲がない、という場合にも、風邪ではない場合があります。

睡眠と同じく、生きるために必要な食事。それが食べられなくなるほどのストレスは、みなさんも経験があるかも知れません。

仕事のプレゼン、学校のテスト、家族や友達との関係、大切なコンテストや試合の前、などなど。

何が理由なのかはっきりしている時には、それが過ぎてしまえば食欲は出てくると思います。でも、そうではない場合、精神科で相談する方が良いのか、内科なのか、放って置いて治るのか、難しいですよね。

下痢や吐き気があって食べられない

これが何日も続くと体力的にも辛くなってきます。こういった時にはまずは内科や消化器内科、など胃腸に異常があるかどうか診察してくれる病院やクリニック、診療所へ行きましょう。

そこでの診断やお薬の処方によって治療をしても改善しない場合、最初に受診した内科などの医師に相談しましょう。精神的なものかな、と医師の助言があってから精神科の病院やクリニック、心療内科など受診するので良いと思います。

ちなみに精神科でも整腸剤や胃腸の薬を処方することもあります。

お腹が空かない、食欲が出ない

風邪でもないし、熱もないし、でも何だかお腹が空かない。そんな状態が続くようでしたら体力が落ちてしまいます。

痛みや吐き気、下痢、便秘などの自分で分かるお腹の不調がない場合に、なぜか食欲が出なくてご飯を食べられないことが長期間続くときには、精神科や心療内科を受診しても良いと思います。

お腹のことなのに精神科で良いの?と思われる方もいらっしゃると思いますが、精神的な面が食欲に与える影響は大きいのです。

食べたくない時に、食べなくちゃとか、食べなさい、と義務のように食事を食べることは食事を抜くより辛い場合があります。食事が近くなると余計に気持ちが辛くなってしまうこともあると思います。

味がしない、砂を噛んでるような感じがする

ご飯を食べてはいるのですが、全然美味しくなくて、味がしなくて砂を噛んでる様な感じがすることがあります。

家族に作ってもらった食事だったら、優しいあなたは不味いなんて言えないので、頑張って食べているのでしょうか。

でもそれ、味付けや料理の腕前ではなくて、味覚や嗅覚がうまく働かなくなっているからかも知れません。

新型コロナウィルスの症状にも味覚や嗅覚の障害があるので、急にそんな感じになったらまずは行きつけの内科や、お住まいの市町村の新型コロナウィルス相談センターに相談してみましょう。

診察や検査の結果から新型コロナウィルスではなかった場合に、味がしない、砂を噛んでる感じが続く様でしたら、精神科へ相談してみましょう。そのときに内科は受診した事と新型コロナウィルスではなかったことを医師へお伝えいただくと助かります。

食事を摂るのが怖い、食べてはいけない気がする

こんな感じが出るまでに、きっと何かで色々と悩んだり、葛藤があったりと、辛い時期や出来事があったのではないでしょうか。

ダイエットをする人だけがこうした感覚になるわけではありません。男性でも女性でも年齢も関係なく起こることがある感覚です。これは精神科へお越しいただきたい状態です。

1人で抱えて耐えるよりも、相談するだけでも気持ちが軽くなる場合もあります。

また、児童期・思春期の方でこうした思いから食事を食べられない場合、大人とは悩みの解決方法が違う場合があります。児童期・思春期を専門に診ている精神科の医師もおられますので、お近くにあればそこに相談してみることをおススメします。

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