精神科に限らず、入院は不安ですよね。
それが初めての入院であったり、精神科へは入院したことがないとなると、不安で不安で仕方ないのではないでしょうか。
- 入院しようか考えているけど、とても不安
- どんな治療をするのか分からないから怖い
- なんで入院すると良いのかわからない
この記事では、入院を考えているけど不安がある方に、入院のメリットをお伝えしていきます。
こんにちは!精神科勤務歴20年の看護師のなおです。
精神科へ入院すると色々なメリットがあります。
この記事を読んで頂くことで、少しでも入院への不安が解消することを願っています。
精神科へ入院するメリット
まず、入院するとどのようなメリットがあるのでしょうか。
入院するメリット
・家事や育児、仕事から離れてゆっくりと過ごすことができる
・家族や友達には話しにくいことを、医師や看護師などの専門のスタッフに相談できる
・薬の調整を外来よりもこまめにできる可能性がある
・同じ悩みを持っている方の経験などを聞くことができる
・ゆっくりとした時間の中で自分と向き合うきっかけになる
入院では、休息をとりながら治療を整えることができますよ!
ゆっくり過ごせるのは入院ならでは
家にいると、仕事や家事や学校、人間関係や恋愛関係などで気が休まることがありませんね。
そういったストレスが気力や体力にダメージを与えてしまいます。
入院をすれば、一旦離れたところで休むことができるのが一番のメリットです。
社会人のあなたへ
入院をしている間は、会社から連絡が来ることもありません。毎日出勤するかどうか悩んだり、休む理由を考える必要もありません。
1日や2日の休みでは、出勤した時に仕事がたまっていたり、どうしていたのか聞かれたりと、かえってストレスがかかってしまうこともありますね。
でも、2週間~1ヶ月、あるいは3ヶ月など長期間の休みをとることで、しっかりと休んで気持ちも身体も整えることができます。
主婦のあなたへ
家にいれば、家事から離れることはほぼ不可能でしょう。
たまに家族に頼めたとしても、次の日には家事は続きますし、かえって片付けが増えてしまうかも知れませんね。
しかし、入院中は3食昼寝付きの毎日です。夢のようではありませんか?
掃除はスタッフがしますし、洗濯だって自分の分だけですから洗ったとしてもたいした量ではありません。
朝のお弁当作りもいりませんから、ゆっくりと寝ていられます。
ママ友との付き合いも休むことが出来て、メイクや服を気にすることも不要になります。
主婦にとって自分だけの時間はとっても貴重ですよね。
学生のあなたへ
学生さんにとって、学校を休んで入院するというのはかなりの勇気がいるでしょう。
でも学校って、ある意味会社よりも大変なところだと思います。友達付き合いも楽しいけれど気を使うことも多いですよね。
入院して休みながら自分と向き合ってみることで、自分がどのくらい傷ついていたかに気づくこともあります。
また、スタッフなど普段は話すことがない大人とかかわることで、親や先生以外の大人の考え方や自分への接し方を感じることができます。
短い期間でも少しだけ普段の生活から離れてみることは貴重な経験になるのではないでしょうか。
家にいることが多いあなたへ
家にずっといればいい、入院なんて必要ない、と思いますよね。
でもここまで読んでくださったということは、家に居続けることへの不安があるのではないでしょうか。
入院という方法で、少し家とは違う場所で自分がやっていけるかどうか試してみるのはどうでしょうか。
いきなり一人暮らしや仕事、学校などを始めるのはとてもハードルが高いと思います。
入院中に他のご入院中の方のお話を聞いたり、医師やスタッフと話をしていくことで、自分の意外な一面を知ったり、社会制度について知ることもできます。精神科は男性のスタッフも多いので、男女問わず話しやすい人が見つかると思います。
どんな立場の方でも、ゆっくり自分の時間を過ごすことが、治療に大切ですね。
入院すると専門のスタッフがいる
入院すると、医師や看護師以外にも専門職のスタッフと話すことができます。
普段は関わることの少ない専門職ならではの意見や情報を聞けるのも入院のメリットではないでしょうか。
入院中に相談することができる専門職をご紹介します。
薬剤師
普段は薬剤科でみなさんのお薬を調剤しています。薬剤指導でお話をしながら、副作用はつらくないか、薬で困っていないか、正しいお薬の飲み方などをお伝えします。主治医には話しにくいけど、実は副作用で困っているなどの相談ができる、お薬の専門家です。
精神保健福祉士(PSW)
社会制度、福祉制度、地域資源に詳しく、地域で生活していく上で役に立つ資源を利用できるようにサポートします。入院中から退院後も継続してかかわることもあります。
臨床心理士、公認心理師
カウンセリング、心理検査などを行います。対話や検査を通して、悩みの本質や特性などを知るためのサポートをします。
栄養士
毎日の食事のカロリー計算やアレルギーについて計画をする他、栄養指導を行って健康的な食事についての情報提供を行います。肥満や糖尿病などの生活習慣病には食事療法は欠かせません。
作業療法士
一人ひとりに合った作業を提供します。レクリエーションの中心となって、日々の入院生活に変化をもたらしたり、気分転換や楽しめることや集中できることを見つけるサポートをします。その方に無理なく取り組める作業を提供できるよう、細心の注意を払っています。
薬の調整をするなら外来より入院
看護師が見守っている
お薬を飲んでいると、効き方や副作用などで種類や量を調整する必要がある場合があります。
外来ですと、2週間〜1ヶ月間隔で通う事が多いかと思います。
その間に調整をして、調子が悪くなったり効きすぎてしまったりすることもあります。
入院ですと、いつも看護師が具合を見ているので何かあれば医師へ伝えていきます。
また、自分では気づきにくい変化も気づいてもらえる場合があります。
頓服も調整できる
薬の調整によって、眠れない、ムズムズする、おちつかない、などがあった場合も症状に合わせた頓服をお出しできます。
自宅ですと、足りなくなるのではなどの不安があると思いますが、入院中なら安心です。
また、頓服にも合う合わないがありますが、入院中なら医師や看護師と相談しながら頓服の種類も調整できます。
同じ経験をしてきた人と話ができる
入院中は、一緒に入院している方々とお話をする機会が多いと思います。
色々な人生経験や治療の体験、仕事の経験など普段は聞くことが出来ないような話を聞くことができるかも知れません。
また、あなたの体験や経験が他の方の役に立つこともあると思います。
そんな深い話はしなくても、一緒に時間を過ごせる人が周りにいるだけで、寂しさや心細さを軽くしてくれるでしょう。
時には一人になりたいときもあると思います。適度な距離感も大切なので、心地よい範囲内で他のかたとお話してみるのも良い経験になると思います。
ゆっくりと自分と向き合える
仕事や学校などの人間関係や、家での家族との関係から離れた病院の中で、入院中は少し時間を持て余してしまうこともあるかと思います。
でも、その時間をこれまでに起きたことを振り返ってみたり、退院したらどんな風に過ごしていこうかなと考えることにあてることができます。
病院の治療のプログラムで良さそうなものがあれば、そうしたものに参加してみても良いと思います。
精神科の治療は薬や対話だけでなく、教育や作業に集中するなど色々なものがあります。どれか1つだけで良くなるわけではなく、組み合わせていくことが大切です。
精神科に入院するメリットのまとめ
- ゆっくりと休むことができる
- 同じ経験をしてきたかたとお話ができる
- 専門のスタッフに相談ができる
- 薬の調整を安心して行うことができる
- 時間ができるので自分と向き合うことができる
いかがでしたでしょうか。
精神科に入院すると、不自由なこともありますがメリットもたくさんあります。
入院のデメリットについてはこちらをどうぞ!
→入院のデメリット
入院をするかどうかの参考になれば嬉しいです!
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